home インテリア 公園の自然を生かす北欧のライフスタイルを東京で実現させる試み | 100%LiFE

公園の自然を生かす北欧のライフスタイルを東京で実現させる試み | 100%LiFE

北側の窓に広がる、光に当たる木立の美しさ

昨年秋に完成したインテリアデザイナーの小林 恭さん、小林マナさん夫妻のお宅の窓の向こうには、公園の樹々の緑が広がり、まるで森の中にいるように感じられる。

「『マリメッコ』の仕事で毎月フィンランドに行っていた時期がありました。北欧の暮らしは森がすぐ近くにあり、自然を上手に取り入れています。そんなライフスタイルを間近で見て、自分たちもこんな暮らし方をしてみたいという思いが大きくなりました」

最初は鎌倉も含めて土地を探していたそうだが、オフィス兼自宅の利便性を考えると都内がよいと考え直し、都内の公園の近くを探したそうだ。そしてやっと見つけたこの場所は、井の頭公園の豊かな緑に面している。

「緑の風景は、光が燦々と当たっている南側を見たほうが美しいんです。旗竿敷地で、北側に窓を設けなければ公園の緑が見えないという、一般的には好まれないこの土地の条件は、我々には問題ではありませんでした。北側に公園の緑を眺められる大きな窓を作り、隣家が迫る南側の大部分を壁にしています。この壁面に絵を飾ることも考えています」

ハイサイドライトから明るい光が差し込み、公園側の緑が目に飛び込んでくる。正面はアート作品を飾る壁一面のガラス棚。

ハイサイドライトから明るい光が差し込み、公園側の緑が目に飛び込んでくる。正面はアート作品を飾る壁一面のガラス棚。

ロス・ミクブライドのベートーベンクロックの横に見える電動ブラインドは、窓の外側に取り付ける遮熱効果の高いドイツ製。

ロス・ミクブライドのベートーベンクロックの横に見える電動ブラインドは、窓の外側に取り付ける遮熱効果の高いドイツ製。

8歳のマロンちゃんは、2階の住人。もう一匹猫ちゃんがいるそうだが、人見知りでこの日は会えずじまい。

8歳のマロンちゃんは、2階の住人。もう一匹猫ちゃんがいるそうだが、人見知りでこの日は会えずじまい。

『B&O』のスピーカーカバーは、『マリメッコ』などを手がけるテキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんのデザイン。

『B&O』のスピーカーカバーは、『マリメッコ』などを手がけるテキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんのデザイン。

猫のトイレがある場所には、猫用ドアを。イエローとグレーのツートンカラーのドアは、コンクリート型枠用合板を使っている。

猫のトイレがある場所には、猫用ドアを。イエローとグレーのツートンカラーのドアは、コンクリート型枠用合板を使っている。

猫のマロンちゃんのお気に入りの場所がここ。玄関から出入りする人を眺めながら日向ぼっこを楽しんでいるそう。

猫のマロンちゃんのお気に入りの場所がここ。玄関から出入りする人を眺めながら日向ぼっこを楽しんでいるそう。

配置を自由に変えて楽しめるカラフルな正方形のクッションは、『ミナ ペルホネン』のオリジナルファブリックを使ったもの。

配置を自由に変えて楽しめるカラフルな正方形のクッションは、『ミナ ペルホネン』のオリジナルファブリックを使ったもの。


白い壁に映える北欧らしい色使い

2階が小林夫妻のプライベート空間。リビングのアート作品が飾られている大きなガラスの飾り棚が目を引く。
「前に住んでいた家では、猫が時々作品を床に落としたので、家を建てるならガラスケースには扉をつけようと思っていました。作戦は大成功。作品は落とされないですし、ホコリが溜まりにくいので掃除もラクです」

床に重ねてあるスクエアな色とりどりのクッションは『ミナペルホネン』のファブリック。
「重ねてソファのように使ったり、1枚づつ敷いて畳のように楽しんだり、いろいろな使いみちがあります。表地と裏地が違う色になっていて、使っていくうちに表の生地がすり減ると裏地の色が表れて、また違った表情になるおもしろい生地です」

1階に料理を作るキッチンがあるので、2階にはお酒やコーヒーなどの飲み物のための小さなキッチンを作った。使わない時は扉を閉めれば生活感を消すことができる。扉を開けると自動的に灯りがつき、まるでホテルのミニバーのよう。

収納扉を開けると、可愛らしいミニキッチンが現れる。「お酒は毎晩飲んでます」。左の水色のハシゴはロフトへと続く。

収納扉を開けると、可愛らしいミニキッチンが現れる。「お酒は毎晩飲んでます」。左の水色のハシゴはロフトへと続く。

2階の廊下に面した把手を引くと、なんと収納庫が現れる。『マリメッコ』の布やベッドカバーなどのリネン類を収納している。

2階の廊下に面した把手を引くと、なんと収納庫が現れる。『マリメッコ』の布やベッドカバーなどのリネン類を収納している。

公園の緑を眺めながらのバスタイム。「普段はシャワーだけのことが多いので、シャワールームを独立させました」

公園の緑を眺めながらのバスタイム。「普段はシャワーだけのことが多いので、シャワールームを独立させました」

水色の壁と、芝生のような緑の床が楽しい乾燥機能がついたランドリールーム。「洗濯機の横で干してここで畳み、動線を最短にしています」

水色の壁と、芝生のような緑の床が楽しい乾燥機能がついたランドリールーム。「洗濯機の横で干してここで畳み、動線を最短にしています」

ドイツのviega社製の水洗ボタン。トイレはイタリアのCATARANO社製。「ウォシュレットのボタンのデザインは好きになれなくて」とマナさん。

ドイツのviega社製の水洗ボタン。トイレはイタリアのCATARANO社製。「ウォシュレットのボタンのデザインは好きになれなくて」とマナさん。

学生時代から集めているというレコードの数は約8000枚。CDも奥の引き戸の棚にぎっしり収められている。

学生時代から集めているというレコードの数は約8000枚。CDも奥の引き戸の棚にぎっしり収められている。

「USENの選曲の仕事はここでやっています。公園の緑を見ながら音楽を聴くのはとても気持ちがいいです」と恭さん。

「USENの選曲の仕事はここでやっています。公園の緑を見ながら音楽を聴くのはとても気持ちがいいです」と恭さん。

1階はオフィス空間

1階にオフィスと打ち合わせやスタッフの食事に使われるスペースがある。回遊しながらそれぞれの場所を行き来できる。

ドアや棚など、多くの場所で使われているのが、コンクリートを打設する時に使われるコンクリート型枠用合板。
「山吹色のものが多く流通しているのですが、ホームセンターでイエローとグレーを見つけて、大量買いしました(笑)」
120mm厚の合板を3枚重ねて360mmとし、合板の断面をデザインとしてあえて見せている。
新築の小林夫妻の家に温かさを感じるのは、その型枠用合板の柔らかな色と、壁の構造合板に直接ペイントした白の質感の優しさのせいかもしれない。

心地よく暮らすために、家の断熱には心を配ったそうだ。天井には通常の3倍ほどの30cmのグラスウールを入れた。電動ブラインドを窓の外側に設置し、熱を家の中に入れる前にカットする。熱交換式の24時間換気システムも導入した。

「秋に越してきたのですが、美しい紅葉が楽しめました。冬は樹々の見通しがよくなり鳥の姿もよく見えます。そして春になり、瑞々しい新緑がとても美しい季節になりました。これから迎える初めての夏がとても楽しみです」

玄関を入ると正面に公園の緑が目に飛び込んでくる。左側が事務所、右側が打ち合わせなどに使うスペースになっている。

玄関を入ると正面に公園の緑が目に飛び込んでくる。左側が事務所、右側が打ち合わせなどに使うスペースになっている。

1階は回遊できる設計になっている。キッチンを抜けて打ち合わせスペースに行くことができる。

1階は回遊できる設計になっている。キッチンを抜けて打ち合わせスペースに行くことができる。

打ち合わせスペースの、分割できる240cmのテーブル。黄色のボードをスライドさせるとテレビが現れる。

打ち合わせスペースの、分割できる240cmのテーブル。黄色のボードをスライドさせるとテレビが現れる。

動物愛護団体ランコントレ・ミグノンでボランティアをしているマナさん。今は子犬2匹と老犬1匹を預かってお世話している。

動物愛護団体ランコントレ・ミグノンでボランティアをしているマナさん。今は子犬2匹と老犬1匹を預かってお世話している。

ドアの上側がチェッカーガラス、下が透明ガラスなのは、ドアの向こうで犬や猫がお出迎えしている姿を見たいからなのだそう。

ドアの上側がチェッカーガラス、下が透明ガラスなのは、ドアの向こうで犬や猫がお出迎えしている姿を見たいからなのだそう。

南側のテラスと玄関。こちら側はたくさん陽が当たるので、冬の日向ぼっこが気持ちいい。

南側のテラスと玄関。こちら側はたくさん陽が当たるので、冬の日向ぼっこが気持ちいい。

ワークスペースの壁には鹿児島睦さんのドローイング。この壁の後ろは素材見本などのストックヤードになっている。

ワークスペースの壁には鹿児島睦さんのドローイング。この壁の後ろは素材見本などのストックヤードになっている。

公園の緑を楽しめる北側のウッドデッキ。「夏でも日焼けを気にせず過ごすことができます。公園内には鳥獣保護区があるので、たくさんの鳥がやってきます」

公園の緑を楽しめる北側のウッドデッキ。「夏でも日焼けを気にせず過ごすことができます。公園内には鳥獣保護区があるので、たくさんの鳥がやってきます」

愛護団体から預かっている子犬を愛情いっぱい育てている設計事務所imaの小林夫妻。「事務所兼自宅は誰かしら人がいるので、子犬の面倒を見るのには恵まれた環境です」

愛護団体から預かっている子犬を愛情いっぱい育てている設計事務所imaの小林夫妻。「事務所兼自宅は誰かしら人がいるので、子犬の面倒を見るのには恵まれた環境です」

http://100life.jp/style-of-life/29430/

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