home インテリア カルトの世界

カルトの世界

 全ての創造主たる唯一無二の『神』がいるとする概念は、科学の発達とともに、衰退してきました。かつて、未成熟な社会では、全ての物事の成り立ちと結末を、神の技として一件落着としました。世の中は、様々な不条理に満ちていますから、神の計らいとして受け入れるしかない、人の悲しみも見てとれます。

 伝説が、故人を神の座に持ちあげます。後世の人々の理想が、幾重にも書き加わって、いつの間にかバイブルは、荒唐無稽なものになっていきます。海の上を歩いたり、死者を生き返らせる能力を、神たる超人に与えます。海の上を歩いてでも助けに来てほしい、愛しい人を蘇らせてほしい、祈るしかない悲しみがそこにあります。
 藁にでもすがりたい、そうした心境の時、人は藁を掴みます。たとえ、藁でも、大海原を独り漂流する心には支えとなるのです。
Top